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2026年02月24日

東京都が創業期事業者向けに最大400万円を助成する「創業助成事業」、令和8年度第1回募集を開始

東京都が創業期事業者向けに最大400万円を助成する「創業助成事業」、令和8年度第1回募集を開始

東京都が創業期事業者向けに最大400万円を助成する「創業助成事業」、令和8年度第1回募集を開始(写真はイメージ)

東京都と公益財団法人東京都中小企業振興公社は、都内での創業を計画する個人や創業後5年未満の中小企業者を対象とした「創業助成事業」の令和8年度第1回募集を2月16日から開始しました。本事業は都内開業率の向上を目指し、創業初期に必要な経費の一部を助成するものです。

助成対象となる経費は、事業所の賃借料や広告費、従業員人件費、市場調査・分析費など、創業期に発生する幅広い費用が含まれます。助成限度額は最大400万円(下限100万円)で、助成率は対象経費の3分の2以内となっています。助成対象期間は交付決定日から6か月以上、最長2年間です。

申請には複数の要件を満たす必要があり、特に注目すべき点として、個人事業主や法人の登記上の代表者として通算5年以上の経営経験がある方は対象外となることが明記されています。また、申請前に指定された創業支援事業のいずれかを利用していることが求められており、申請日までに要件を満たさない場合は申請できない仕組みとなっています。

創業支援における公的助成の位置づけと変化

近年、スタートアップや創業支援を巡る環境は大きく変化しています。特に、クラウドサービスやSaaSの普及により、創業期の初期投資が以前と比べて大幅に抑えられるようになった一方で、デジタルマーケティングや人材採用といった面での支出は増加傾向にあります。

今回の創業助成事業が対象とする経費項目を見ると、こうした変化を反映した設計になっていると捉えられます。器具備品購入費に加えて広告費や専門家指導費が含まれている点、さらに市場調査・分析費が独立した項目として設定されている点は、現代の創業環境において情報収集とマーケティングが重視されていることの表れと見ることができます。

また、助成対象期間が最長2年と設定されている点も注目に値します。創業期の企業にとって、プロダクト開発からマーケットフィットまでの期間をどう乗り切るかは大きな課題です。この期間設定は、単発の支援ではなく、事業が軌道に乗るまでの継続的な支援を意図していると受け取れます。

一方で、経営経験5年以上の方を対象外とする要件は、真に創業期の支援に資源を集中させる姿勢の表れと言えるでしょう。限られた予算の中で、最も支援を必要とする層に助成を届けるという政策判断が背景にあると考えられます。

ITツール導入を検討する創業期事業者が意識すべき点

創業期の事業者がITツールやSaaSを選定する際、こうした公的助成制度を活用できる可能性を念頭に置いておくことは有意義です。ただし、助成金ありきでツール選定を進めるのではなく、まず自社の事業計画に即した必要性を明確にすることが前提となります。

本助成事業では、申請前に指定された創業支援事業の利用が求められています。これは単なる形式要件ではなく、専門家のアドバイスを受けながら事業計画を練り上げるプロセスそのものが、その後の経営判断の質を高める効果を持つと考えられます。

また、助成対象期間が最長2年という設定は、短期的な投資判断だけでなく、中期的な視点でのIT投資計画を立てる必要性を示唆しています。クラウドサービスの多くはサブスクリプション型であり、継続的なコストが発生する点も考慮に入れた計画が求められます。

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まとめ

東京都の創業助成事業は、都内での創業を後押しする制度として、創業期に必要な幅広い経費を対象としています。助成限度額や対象経費の設定からは、現代の創業環境における課題や必要な支援の在り方が反映されていると捉えられます。

創業期の事業者にとって、こうした公的支援制度の存在を知り、活用の可能性を検討することは重要です。同時に、助成金の有無に関わらず、自社の事業計画に基づいた合理的な投資判断を行うことが、持続的な成長への基盤となります。

今後も、スタートアップや創業支援を巡る政策動向と、ITツール市場の変化は相互に影響し合いながら進んでいくと見られます。創業を検討する方々にとって、こうした情報を継続的にキャッチアップしていくことが、より良い意思決定につながるのではないでしょうか。

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