ABテストツールとは
ABテストツールとは、ABテストの実施から効果測定までを効率化するためのツールです。Webサイトのキャッチコピーやデザイン、レイアウトなど、あらゆるコンテンツの成果を簡単に分析できます。また、ABテスト機能以外にも複数パターンの検証を一度に行える多変量テスト機能や、ユーザーの行動履歴を色の濃淡をつけて表示するヒートマップ分析機能など、Webサイトの改善に役立つさまざまな機能が搭載されています。
なお、ABテストツールについては以下の記事で詳しく解説しているため、あわせて参考にしてください。
ABテストツールの主な機能
ABテストツールには、テストの実施だけでなく、分析や改善を効率化するためのさまざまな機能が搭載されています。ここでは、多くのABテストツールに共通する代表的な機能を紹介します。
| 機能名 | 説明 |
|---|---|
| ABテスト | 複数パターン(例:コピー・ボタン・デザイン)を配信し、CVRやクリック率などの成果を比較して最適案を特定します。 |
| 多変量テスト | 複数要素(例:見出し×画像×CTA)を同時に組み合わせて検証し、どの要素が成果に効いているかを分析できます。 |
| ヒートマップ分析 | クリック位置・スクロール到達・熟読エリアなどを可視化し、ユーザーがどこで迷い、離脱するかを把握できます。 |
| セグメント配信(出し分け) | 流入元、デバイス、地域、訪問回数など条件別にパターンを出し分け、より精度の高い改善施策を実行します。 |
| ノーコード編集 | エンジニア作業なしでテキストやボタン、画像の差し替えなどができ、改善サイクル(PDCA)を速められます。 |
| レポート・効果測定 | 表示回数、クリック数、CV、統計的有意性などを自動集計し、意思決定に必要な結果を確認できます。 |
| 外部ツール連携(例:GA4) | アクセス解析や広告データと連携し、流入経路別の成果確認や、より深い分析を行いやすくします。 |
ABテストツールを導入するメリット
ABテストツールを導入することで、WebサイトやLPの改善を属人的な判断ではなく、データに基づいて進められるようになります。主なメリットを紹介します。
- ■CVR改善をデータに基づいて進められる
- 感覚や経験だけに頼らず、数値をもとに効果の高いパターンを判断できるため、改善施策の成功確率が高まります。
- ■改善施策のスピードが上がる
- ノーコードで編集・テストできるツールが多く、エンジニアに依頼せずにPDCAを高速で回せます。
- ■失敗リスクを抑えながら改善できる
- 一部ユーザーのみに配信して検証できるため、成果が不確かな施策でもサイト全体への影響を抑えられます。
- ■社内で改善ノウハウが蓄積される
- テスト結果がデータとして残るため、成功・失敗の要因を共有しやすく、継続的なサイト改善につながります。
ABテストツールの活用施策例
ABテストツールは、Webサイトやランディングページのさまざまな改善施策に活用できます。ここでは、実際に多くの企業で行われている代表的な活用施策例を紹介します。
CTAボタンの改善
CTAボタンは、色・文言・サイズ・配置によってクリック率が大きく変わる要素です。ABテストツールを使えば、「資料請求はこちら」「無料で試す」などの文言違いや、ボタンカラーの変更を同時に検証できます。感覚では判断しづらいCTAの最適解を、数値をもとに見極められるため、CVR改善に直結しやすい施策といえます。
ファーストビューの最適化
ユーザーが最初に目にするファーストビューは、直帰率や滞在時間に大きく影響します。キャッチコピーやメインビジュアル、訴求ポイントの違いをABテストで比較することで、より反応のよい構成を見つけられます。特に広告流入が多いページでは、LPO施策として優先的に実施したい活用方法です。
入力フォーム(EFO)の改善
問い合わせや資料請求フォームでは、入力項目の多さや分かりにくさが離脱の原因になります。ABテストツールを使えば、項目数の削減や入力補助の有無、文言変更などを検証できます。EFO改善はCV数に直接影響するため、少ない工数で成果を出しやすい施策の一つです。
流入経路別のコンテンツ出し分け
広告・自然検索・SNSなど、流入経路によってユーザーの目的は異なります。ABテストツールのセグメント配信機能を活用すれば、流入元ごとに最適なメッセージや訴求内容を表示できます。一律のページ構成では取りこぼしていたユーザーにもアプローチでき、成果の最大化につながります。
ABテストツールの比較ポイント
ABテストツールを選ぶ際、どのような点を比較すればよいのでしょうか。おすすめの比較ポイントについてご紹介します。
無料でも使えるかどうか
ABテストツールには有料版と無料版があります。 有料版はABテストに必要な機能が搭載されていますが、実際に使用してみないと自社に合うかどうかわかりません。無料体験や無料トライアルなどを活用して、機能性や操作性を確認しましょう。
無料版は機能が一部制限されることが多いですが、有料版に劣らないほど高性能な製品もあります。有料版と同様、実際に使用して機能性や操作性を確認しましょう。
月額固定か従量課金か
従量課金制は、ABテスト実施ページのPV数によって費用が変動します。急激にPV数が増加した場合は費用が大きくなるため注意が必要です。 一方、月額固定制は、WebサイトのPV数によって費用が決まります。基本的にプラン金額以上の費用がかかることはありません。
どちらがコスト的によいかは、Webサイトの規模やテスト回数によって異なります。自社サイトのPV数やテスト頻度を考慮して、最適な方を選びましょう。 一般的に、頻繁にABテストする場合は月額固定制が費用を抑えられます。
テストパターンを柔軟に設定できるか
時間帯や曜日、使用ブラウザなど、さまざまな条件下で幅広いテストパターンを設定できることが重要です。ユーザー属性の設定項目数や、モバイルデバイスを含めた画面サイズへの対応度を確認しましょう。
どの程度テストパターンを設定できるかは、製品によって異なります。アクセスが増えるタイミングで自動的にABテストを実施できる製品や、JavaScriptでテストパターンを自由にカスタマイズできる製品などさまざまです。 自社サイトの目的や状況に応じて最適なものを選びましょう。
ABテスト以外の機能があるか
ABテストツールは、ABテストに特化した機能を搭載しているのが一般的です。しかし付加価値のために、ABテスト以外の機能を有している製品もあります。
例えばヒートマップは、ユーザーがページ内のどこを移動したのか、色の濃淡で表示してくれる機能です。ユーザーの行動履歴が可視化されるため、コンテンツ内の問題点を把握するのに役立ちます。ABテスト以外の機能は非常に便利なので、積極的に活用しましょう。
継続的に利用しやすい仕様かどうか
ABテストは、何度も繰り返し行い最適解を追求する作業です。そのため、ツールにも誰でも簡単に継続利用できるような操作性が求められます。状況にあわせて気軽にデザインや設定を変えられる製品や、使用できるドメインに制限がない製品を選びましょう。
スムーズに疑問点を解決できるか
運用中のトラブルに対応できるよう、サポート体制が充実している製品をおすすめします。海外製だと日本語での情報を得られにくいため、基本的に国産の製品がよいでしょう。ただし海外のユーザーが顧客の場合は、海外製がよいケースもあります。
導入の際は、問い合わせ方法などの基本的なサポート内容や、勉強会やデモといったベンダー独自に実施している施策も確認してください。
ABテストツールのタイプ
ABテストツールは、機能や特徴に応じていくつかのタイプに分類されます。この記事で比較する製品については、以下の2種類に分類して紹介します。
WebサイトのCVR改善に適したABテストツール
Webサイト全体のコンバージョン率改善を目指す企業に適しています。ABテストに限らず、ヒートマップ機能やEFO機能、Web接客機能などを有しているのが特徴です。自社サイトのユーザー体験を高めたい場合にもおすすめです。
LPO施策に貢献するABテストツール
ユーザーがWebサイトを訪問する際、一番最初に目にするのがランディングページ(LP)です。LPOに特化したABテストツールなら、より成約しやすいランディングページを作成するのに役立ちます。主にLP改善に課題を感じている企業におすすめです。
おすすめのABテストツール【WebサイトのCVR改善に最適】
まずは、Web接客機能をはじめ、CVR改善に役立つABテストツールを紹介します。
| 製品名 | 全体満足度 | 使いやすさ | 価格 |
|---|---|---|---|
| Rtoaster(アールトースター) | 4.2(12件) | 3.6 | お問い合わせください |
| LOGLY Audience Analytics | 4.3(3件) | 4.7 | 基本プラン無料、オプションプランは有料 |
※レビュー評価は2026年2月6日時点における実数を表示しています。
Rtoaster(アールトースター)
- データ収集から活用まで出来るワンストップソリューション
- 2006年からの実績・350社以上の業界トップクラス企業と共に成長
- 対応満足度98.6%を誇る万全のサポート体制
株式会社ブレインパッドが提供。簡単な操作のみでABテストを実施できます。効果の高いパターンを自動で最適化してくれるため、 仮説検証の手間がかかりません。パターン別に適している顧客像を理解でき、テストのたびに精度が向上するように設計されています。そのほか、ユーザーの行動履歴に従ってセグメントを作成する「行動スコアリング」など、コンテンツを最適化する機能が豊富です。
LOGLY Audience Analytics (ログリー株式会社)
- 1人ひとりのユーザーを細かく分析し成功パターンを把握
- BtoB分析機能で企業単位での分析にも対応
- NPS®で顧客のロイヤリティを可視化
Optimize Next
PROJECT GROUP株式会社が提供する無料で使えるABテストツールです。GA4との連携を活用し、パターンごとのパフォーマンス(表示回数、クリック数、クリック率)を可視化し、最も効果の高いパターンを選定します。コーディング不要で設定が簡単なうえ、レポートは視覚的に整理されており、結果を容易に確認・分析できます。
おすすめのABテストツール【LPO施策に貢献】
つづいて、LPOに強みのある機能をもつおすすめのABテストツールをご紹介します。
| 製品名 | 全体満足度 | 使いやすさ | 価格 |
|---|---|---|---|
| KARTE Blocks | 4.0(1件) | 2.0 | 初期費用100,000円~、月額148,000円~ |
| SiTest | 5.0(1件) | 5.0 | お問い合わせください |
| DLPO | ー | ー | お問い合わせください |
| AdobeTarget | ー | ー | お問い合わせください |
| KAIZEN ENGINE | ー | ー | お問い合わせください |
| Ptengine | 4.5(8件) | 4.3 | 月額5,478円~(税込み)※無料プランあり |
| CVX | ー | ー | お問い合わせください |
※レビュー評価は2026年2月6日時点における実数を表示しています。"ー"表記はまだレビュー投稿がありません。
KARTE Blocks (株式会社プレイド)
- ドラッグアンドドロップやフォーム入力など簡単操作で編集
- ゴールを切り替えてさまざまな観点から効果検証
- 柔軟なセグメント化に基づく高度なパーソナライゼーション
SiTest (株式会社グラッドキューブ)
- アジアで600,000サイト以上の導入実績
- 解析・改善をすべて一元的に行える統合的なツール
- 純国産ツールならではの手厚いサポート体制
DLPO (DLPO株式会社)
- 導入実績850社以上、75,000件のテスト実施
- AIが約5億UBの行動データを学習し、パーソナライズします
- ABテスト等でCVR改善を支援
AdobeTarget (アドビ株式会社)
- AIで訪問者ごとに最適な体験を自動提供。
- A/Bテストなどで仮説検証と最適化を実行可能。
- 多様なチャネルを統合し、顧客体験を統一して提供。
KAIZEN ENGINE (株式会社Kaizen Platform)
- タグ設置だけで表示速度を平均40〜50%向上。
- 画像最適化とalt自動生成でUXとアクセシビリティ改善。
- A/Bテストと行動分析で離脱要因を可視化し改善。
Ptengine (株式会社Ptmind)
- 中小企業から大企業まで豊富な導入実績
- さまざまな角度からトラフィックを分析
- データに基づきサイトをパーソナライズ
CVX (株式会社ポストスケイプ)
- 200種超のLPデザインテンプレート標準搭載
- LPの制作・運用改善の専門家が開発したLPOツール
- 直感的な操作でLP作成からA/Bテストまで可能。
ABテストツールに関するよくある質問(FAQ)
ABテストツールの基本的な疑問から、無料プラン・料金体系・用途別の選び方まで、導入前に押さえておきたいポイントをQ&A形式でまとめました。
- ■Q1:ABテストツールは無料でも使える?
- はい。無料プランや無料トライアルがあるツールもあります。ただし多くは「テスト回数・PV・機能」に制限があるので、本格運用前提なら有料プランも比較するのが安全です。
- ■Q2:ABテストツールは何を基準に選べばいい?
- 最初は「目的(CVR改善/LPO/EFOなど)」「必要機能(多変量・ヒートマップ等)」「料金体系(月額/従量)」「サポート体制」の4点で絞るのが最短です。
- ■Q3:CVR改善向けとLPO向けの違いは?
- CVR改善向けは“サイト全体や複数施策を継続改善”しやすい一方、LPO向けは“LPを素早く作り替えて検証する”のが得意です。LP中心ならLPO寄りを優先すると失敗しにくいです。
- ■Q4:従量課金と月額固定、どっちが向いてる?
- アクセス数が読めない、急増しやすいなら月額固定が安心で、PVが安定していて小さく始めたいなら従量課金が合うことがあります(上限や追加課金条件は必ず確認)。
- ■Q5:ヒートマップ連携は必須?
- 必須ではありませんが、どこで離脱・迷いが起きているかを根拠付きで見たいなら強力です。施策を“勘”ではなく“行動データ”で回したいなら連携(または一体型)を選ぶ価値があります。
まとめ
ABテストツールは、機能性やコストパフォーマンスに優れた製品を選びましょう。おすすめの比較ポイントは以下の通りです。
- ●無料でも使えるかどうか
- ●月額固定か従量課金か
- ●テストパターンを柔軟に設定できるか
- ●ABテスト以外の機能があるか
- ●継続的に利用しやすい仕様かどうか
- ●スムーズに疑問点を解決できるか
ABテストツールの特徴を比較して、自社に合う製品を導入してください。


